業界トピックス2021.01.02
弁護士が主人公!法律の勉強にもなる小説16選(国内12作品・海外4作品)

法律を扱うプロといえば弁護士です。

弁護士が主人公の小説と言えばミステリー小説が有名で、その数は実にたくさんあります。

さまざまな事件を舞台に弁護士が奮闘する物語では、扱う法律もさまざま。

法律にはどこか小難しい印象がありますが弁護士が活躍する小説を通じて法律に触れてみると、すこし法律への苦手意識が薄らぐかもしれません。

この記事では国内外で著名な弁護士が主人公の小説を厳選して全16作品紹介します。

弁護士が主人公の日本の小説12選

まずは日本の小説から、

  1. 御子柴弁護士シリーズ
  2. 告発弁護士シリーズ
  3. 佐方貞人シリーズ
  4. 事件
  5. 13階段
  6. 追憶の夜想曲
  7. 破戒裁判
  8. 法廷遊戯
  9. 弁護士 朝吹里矢子
  10. 弁護士探偵物語シリーズ
  11. 代償
  12. 森江春策の事件簿シリーズ‎

の12作品を紹介します。

御子柴弁護士シリーズ


  • 著者:中山七里
  • 出版社:講談社

このシリーズは「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した中山七里氏による作品です。

主人公の御子柴礼司は被告人に多額の報酬を要求する悪辣弁護士です。

御子柴は14歳の時に、幼女バラバラ事件の被告人となり少年院での生活を送ったという過去を有しています。

御子柴は少年院を出所したあと名前を変え、弁護士となりました。

そして、御子柴は99.9%が有罪となる刑事事件において、驚異の勝率9割を誇る敏腕弁護士へと成長します。

御子柴シリーズでは、ダークヒーロー御子柴と彼に縁のある人々を巻き込んだ事件が発生し、白熱の法定バトルが繰り広げられます。

この作品はフジテレビ系全国ネットで連続ドラマ化され、主演の御子柴役は要潤がつとめました。

この小説の面白いところは、法定で炸裂する御子柴の饒舌な弁論にあります。

御子柴の圧倒的な語彙力をもって、裁判員や裁判官の心証を180度覆すシーンはとても魅力的です。

前科と向き合いながら、被告人のために奮闘する主人公御子柴を中心としたリーガルサスペンスが読みたい方におすすめの一冊です。

告発弁護士シリーズ


  • 著者:和久峻三
  • 出版社:講談社

次に紹介する作品は「告発弁護士シリーズ」です。

この「告発弁護士シリーズ」は弁護士であり作家でもある和久峻三氏による作品です。

いかりや長介や藤田まこと、柄本明版によってドラマ化されています。

主人公の猪狩文助は普段は頼りない御老人ですが、法廷にたつや否や、熱き弁護士に大変身します。

猪狩は様々な被告人をあっと驚く法解釈を披露して助けます。

猪狩の独特の雰囲気は裁判官だけでなく警察官も魅了します。

法廷ミステリーを通じて、身近な法律知識を習得したい方におすすめの作品です。

佐方貞人シリーズ


  • 著者:柚月裕子
  • 出版社:宝島社

次に紹介する作品は「佐方貞人シリーズ」です。

「佐方貞人シリーズ」ではシリーズ第2作の「検事の本懐」が大藪春彦賞を受賞し話題となりました。

この作品はテレビ朝日系列でドラマ化されています。

主人公の佐方貞人は刑事を辞めて弁護士をする「ヤメ検」です。

シリーズ第一作では、検察官のキャリアを活かして、刑事事件専門の敏腕弁護士として活躍している佐方のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込んできます。

有罪確定かと思われた刑事事件の穴を探し、佐方は被告の冤罪を晴らすべく奮闘します。

ヤメ検主人公のリアルな刑事事件を見たい方におすすめの作品です。

事件


  • 著者:大岡昇平
  • 出版社:新潮社
  • 出版年:1977年

次に紹介する作品は「事件」です。

この作品は日本推理作家協会賞を1978年に受賞し、戦後を代表する法廷ミステリー作品となりました。

物語は、神奈川県の山林から女性の刺殺体が発見されたところから始まります。

数日後、殺人事件の疑いで19歳の少年が逮捕されました。

その少年は事件翌日から被害者の妹と同棲をしており、少年の刑事裁判を巡って様々な人々が証人尋問請求をされます。

裁判制度が本格的に描かれており、正統派の法廷ミステリー作品が読みたい方におすすめの一冊です。

13階段


  • 著者:高野和明
  • 出版社:講談社
  • 出版年月日:2004年8月10日

次に紹介する作品は「13階段」です。

この作品は高野和明のデビュー作品であり、江戸川乱歩賞受賞作品でもあります。

2003年に映画化された際には主演を反町隆史がつとめました。

主人公の三上純一は傷害致死事件で起訴され、仮釈放された服役囚です。

三上は懲役時にお世話になっていた刑務官の南郷から、とある仕事を持ちかけられました。

それは、死刑判決が確定している被告人の再審請求の証拠を探す仕事で、依頼者不明の高額報酬が保証されたものでした。

三上は刑務官の南郷がどうして自分に声をかけてきたのかと疑問を抱きつつも、自ら犯した傷害致死事件の被害者家族への和解金の支払いに当てるべく依頼を受けます。

死刑判決を受けた事件の現場は、偶然にも三上が傷害致死事件を起こした被害者の生まれ故郷でもある因縁の地でした。

因縁の地で待ち受ける事件の真実とは何か、過去の前科と向き合いつつ成長する三上の姿に心打たれる作品です。

この作品の面白い点は、死刑制度や仮釈放の制度など、刑事裁判をめぐる諸制度が詳細に描かれている点にあります。

中でも、死刑を執行する刑務官や検察官、死刑判決を受けた者の心情がリアルに描かれており、死刑制度のあり方について深く考えさせられる作品です。

刑事裁判と刑罰の関係性を詳しく知りたい方にお勧めの一冊です。

破戒裁判


  • 著者:高木彬光
  • 出版社:東都書房
  • 出版年:1961年

次に紹介する作品は「破壊裁判」です。

破戒裁判は、高木彬光の長編推理小説の1つ、百谷泉一郎弁護士シリーズの代表作です。

主人公の百谷泉一郎は正義を愛し、頭の切れる弁護士です。

ある日、主人公百谷のもとに無罪主張をする被告人から依頼がきます。

その被告人は2件の殺人および死体遺棄罪で告訴されていましたが、自らの無罪を疑っていませんでした。

そして被告人は裁判官の冒頭の尋問で、いきなり自分の殺人罪に対する無実を大声で訴えました。

のちに「破戒裁判」と呼ばれる法廷審理が幕を開け、弁護士百谷と検察官の白熱した法廷バトルが繰り広げられます。

この作品の面白い点は主人公のキレキレな名推理です。ドラマティックな法廷劇を見たい方にお勧めの作品です。

法廷遊戯


  • 著者:五十嵐律人
  • 出版社:講談社
  • 出版年:2020年

次に紹介する作品は「法廷遊戯」です。

この作品は公募文学新人賞のメフィスト賞を受賞しています。

法廷遊戯の作者五十嵐律人は司法試験に合格した弁護士の資格を有しています。

主人公の久我清義は底辺ロースクールを卒業し司法試験に合格した新米弁護士です。

殺人事件の被告人となった織本美玲は久我と同じロースクールを卒業し司法修習を終えたばかりの時期に殺人罪の罪で逮捕されます。

久我と織本は同じ児童養護施設で育った過去を持っており、久我は過去に施設長をナイフで刺し傷害の罪に問われた過去を持っています。

織本を被告人とする殺人罪の被害者は久我や織本と同じロースクールの同級生だった結城馨でした。

結城馨は予備試験に合格しているにもかかわらず底辺ロースクールに通う天才異端児で、「無辜ゲーム」と称した模擬法廷ゲームを学生時代に開催していました。

「無辜ゲーム」の目的は何か、本当に織本は結城を殺したのか。

法曹を志した3人をめぐるゲームが始まります。

この作品の面白い点は法制度を忠実に再現している点にあります。

作者がロースクールを卒業した司法修習生で、ロースクールの自習室の様子や勉強風景はとてもリアルに描かれています。

刑事裁判の流れを理解したい方にもお勧めの作品です。

弁護士朝吹里矢子シリーズ


  • 著者:夏樹静子
  • 出版社:徳間書店

次に紹介する作品は「弁護士朝吹里矢子シリーズ」です。

この作品は、主人公の朝吹里矢子が駆け出しの居候弁護士時代から始まり第3作では独立して事務所を設立する等シリーズを経るごとに弁護士として成長していく中で、刑事事件の弁護人として事件の謎を追及していきます。

1978年~1992年、1994年~2000年、2001年~2005年にTVドラマ化されています。

シリーズを通じて刑事事件の弁護人としての活動をメインとし、死亡する被害者等が存在する事件が多いため、刑事事件のみならず遺言や相続といった一般人が身近に起こりうる法律問題についての知識も得られます。

著者はミステリーの女王と称され、巧みなトリックによる犯罪事件を内容とするため、最後まで犯人が分からないミステリー小説としてもお勧めです。

弁護士探偵物語シリーズ


  • 著者:法坂一広
  • 出版社:宝島社

次に紹介する作品は「弁護士探偵物語シリーズ」です。

この作品は第10回『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作です。

弁護士の「私」は、福岡の母子殺害事件の裁判のあり方を巡って裁判所と検察官に立ち向かい、異を唱えたことで懲戒処分を受けます。

母子殺害事件の被告人を信じた弁護士の「私」は無罪を主張するべく、再び事件に立ち向かいます。

この作品の面白い点は、法曹三者の関係性がリアルに描かれている点にあります。

筆者が現役弁護士というだけあって、法制度は詳細に描かれています。

リアルな法曹ミステリーが読みたい方にお勧めの一冊です。

代償


  • 著者:伊岡瞬
  • 出版社:KADOKAWA
  • 出版年月日:2016年5月25日

次に紹介する作品は「代償」です。「代償」は2016年にウェブドラマ化されました。

この作品は、主人公の弁護士が幼少期に同居していた親戚の同級生から刑事事件の弁護を依頼されたことを契機として同級生がしてきた悪事を明かし、同級生に罪を償わせます。

幼少の頃から悪事を繰返し同居していた主人公を苦しめていた依頼者の弁護活動をする主人公の様は、複雑な人間模様と弁護士活動との葛藤を感じさせる作品としてお勧めです。

森江春策の事件簿シリーズ‎


  • 著者:芦辺拓

次に紹介する作品は「森江春策の事件簿シリーズ」です。

本作品は芦辺拓による日本の推理小説シリーズです。

「弁護士・森江春策の事件」としてテレビドラマ化もされました。

主人公の森江春策は刑事事件専門の弁護士です。

森江はもと新聞記者の出会いを活かして、様々な事件の依頼を受けます。

この作品の面白いところは、リーガルサスペンスでありながら本格的なトリックが用いられている点です。

本格ミステリの金字塔と言われており、ミステリー好きの方にお勧めの作品です。

弁護士が主人公の海外の小説4選

次に海外の著名作品として、

  1. コリーニ事件
  2. ビロードの爪
  3. ユダの窓
  4. リンカーン弁護士

の4作品を紹介します。

コリーニ事件


  • 著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ

「コリーニ事件」は2019年に映画化され、日本でも注目を集めました。

新人弁護士のカスパー・ライネンは世間が注目する殺人事件の弁護人となりました。

その事件の被害者はカスパーの少年時代の恩人ハンス・マイヤー。

法廷での証人尋問等を通じて、今まで明かされなかった被告人の犯行動機や事件とカスパーの祖父との関係が徐々に明らかになります。

さらにこの事件を通じて、戦後ドイツの真実が暴かれます。

この物語の面白い点は人間の切なさや、やるせなさを感じさせられる点にあります。

この作品がきっかけとなり、ドイツ連邦法務省がナチス時代の法のあり方を見直すに至りました。

「コリーニ事件」は国家までも動かした壮大なヒューマニズム作品でもあり、リーガルサスペンスでもある、そんな作品です。

ビロードの爪


  • 著者:E・S・ガードナー

次に紹介する作品は「ビロードの爪」です。

弁護士ペリー・メイスンは政治家と人妻の密会現場で発生した強盗事件の人妻から依頼を受けてしまい、被疑者となってしまいます。

それでもメイスンは依頼人を守るためにできるだけ最善を尽くします。

本書は有名なメイスンシリーズのデビュー作です。

上品で落ち着いた法廷サスペンスが読みたい方におすすめの作品です。

ユダの窓


  • 著者:カーター・ディクスン

次に紹介する作品は「ユダの窓」です。

主人公の弁護士ヘンリ・メリヴェールは殺人事件の被疑者となったアンズウェルの弁護士を務めます。

アンズウェルは結婚の許しを乞うために恋人の家を尋ねた際に、途中で気を失ってしまいます。

アンズウェルが目を覚ました時、目の前には胸に矢の刺さった恋人がいました。

アンズウェルの無実の罪を晴らすべくヘンリ・メルヴェールが立ち上がります。

本作品は密接トリックの古典としても有名です。

密室殺人事件のトリックだけでなく、法廷でアンズウェルの被疑事実を吟味する場面も重厚感があります。

リンカーン弁護士


  • 著者:マイクル・コナリー

最後に紹介する作品は「リンカーン弁護士」です。

主人公のミックはロサンゼルスで活躍する刑事専門弁護士です。

ミックは愛車のリンカーン・タウンカーで、ロサンゼルスで金になる事件を探し回っています。

ある日、ミックのもとにレイプ事件で捕まった不動産業者の息子を助けてほしいと依頼が来ました。

ミックは保釈を勝ち取るものの依頼人が無罪でないことを知り、真実を法廷で打ち明けるべきか葛藤します。

この作品の面白いところは、刑事事件のリアルさを追求している点にあります。

刑事事件の小説といえば冤罪となった被疑者を救済するために闘う弁護士の姿がよく描かれますが、冤罪事件は限りなく少ないのが現実です。

刑事弁護人は反省の意思がない被疑者を助けるべきか、当然心のうちで葛藤を抱くはずです。

本作品はそんな弁護士の葛藤をリアルに描いています。

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