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2021.02.03
弁護士が企業内弁護士(インハウスローヤー)として働くメリット・デメリット
司法試験に合格して弁護士資格を取得したら法律事務所に所属するのことが一般的でした。
現代では、弁護士の働き方が多様化しています。
その中の1つに、企業内弁護士という働き方があります。
この記事では、近年注目される企業内弁護士について、弁護士側と企業側の双方の視点からメリット・デメリットを考察します。
INDEX
企業内弁護士とは、企業に雇用される専任の弁護士のことです。インハウスローヤーや社内弁護士とも呼ばれます。
弁護士は法律事務所に所属して、様々な法律事務を扱います。
企業内弁護士は特定の企業の構成員となり、当該企業の法務のみに従事します。
弁護士が企業内弁護士となるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
まずは、弁護士側の視点から考えていきましょう。
法律事務所で働く弁護士は帰宅するのが午前になる等働き方が不安定になりがちです。
その時々に受任している事件の数によって、忙しさが全く異なります。
企業内弁護士は就業環境が整備されていることが多く、働き方が安定します。
法律面では法律事務所の弁護士は個人事業主であり労働基準法が適用されないことがありますが、一般的に企業内弁護士には労働基準法が適用されます。
そのため企業内弁護士の方が安定した働き方をしやすい傾向にあります。
企業内弁護士として企業に就職することで基本給が確保され、収入が安定します。
一般的な法律事務所の弁護士は、自分で事件を受任し成功しなければ、依頼者から報酬をもらうことができません。
企業内弁護士は受任件数や成功率に捕らわれることなく、企業から一定額の基本給をもらうことができます。
そのため企業内弁護士の方が、安定した収入を得ることができます。
企業内弁護士として働くことで、勤務先の選択肢が増えます。
一般的に弁護士は法律事務所で勤務します。
企業内弁護士は法律事務所だけでなく、無数にある企業を勤務先の候補とすることができます。
また、企業の社員として得た法律事務以外のスキルは、弁護士以外の仕事にも生かすことができます。
こういった理由から企業内弁護士の方が勤務先の候補が増えると言えます。
企業内弁護士は、当事者として全ての業務に参加することができます。
法律事務所の弁護士は、あくまでも他人が必要としている事務を処理します。
企業内弁護士は、自分が所属している企業の法務を担当します。自分自身が当事者の一人になって事件に没頭することができます。
企業内弁護士として経験を積めば、企業法務の知識が身につきます。
通常の法律事務所の弁護士は、企業法務だけでなく、一般民事や刑事事件をも担当します。企業内弁護士は、企業法務に専念するため、企業法務に精通した弁護士となることができます。
▶企業内弁護士とは、企業の一社員として働く弁護士。インハウスローヤーとも呼ばれる
続いて企業内弁護士として働くデメリットを見ていきましょう。
企業内弁護士と法律事務所の弁護士の年収を比べると、企業内弁護士の年収の方が低いことが多いです。
一般的に法律事務所で働く弁護士は業務量に比して収入が高くなります。
企業内弁護士は企業の社員であり法務部という職種は成果に比して報酬が上がるような職種ではないです。
法律事務所の弁護士が企業内弁護士に転職する場合、最初に提示される年収は下がる可能性が高いと考えておくべきでしょう。
企業内弁護士の年収にはある程度上限があるのはデメリットと言えます。
法律事務所の弁護士の給与体系は、歩合給であることが多いです。多くの事件を受任し長時間働くことで、成果に応じた報酬をもらうことができます。
クライアントとの契約において、自分で高い報酬額を設定することもできます。
企業内弁護士の給与体系は、固定給であることが通常です。
基本的には、毎月一定額の給与が支払われます。企業内の法務を処理するという業務特性以上、自分で報酬額を設定することもできません。
企業内弁護士は、サラリーマンと同様、給与から多くの税金が控除されます。
法律事務所の弁護士は青色申告を行い、事業にかかった経費を計上することができます。
企業内弁護士は、企業に雇われるサラリーマンと同様、経費を計上することができません。
企業内弁護士は通常雇用契約であり、源泉徴収によって自動的に税金が控除されます。
弁護士の中には、いつかは自分の事務所を持ちたいと夢を掲げている人もいます。
法律事務所の弁護士は様々な法分野の法律事務を扱います。業務を通じて、さまざまな法律事務を経験していきます。
企業内弁護士は特定の企業の企業法務に専任します。
企業内弁護士として経験を積んでも、将来自分の事務所を立ち上げて独立することは困難と言えます。
企業内弁護士になる選択をすると将来弁護士として独立するのは難しくなる可能性があることは認識しておくべきでしょう。
ここまで自身が企業内弁護士として働くことのメリットとデメリットを見てきました。
ここでは、企業が企業内弁護士を採用することのメリットを考えます。
企業内弁護士を雇うことで、弁護士の法知識を企業活動のあらゆる場面で活用することができます。
現代社会では、様々な規制やコンプライアンスが重視されています。
企業活動も無数の法の制約の中で行わなければいけません。
企業内に弁護士を抱えていれば、逐一業務の適法性を確認することができます。
企業に精通した弁護士が事件に対応するため、迅速に問題を処理することができます。
従来は問題が発生した後に、外部の弁護士に問題の内容や原因を説明し、事件処理にあたるという流れが通常でした。
企業内弁護士は当該企業の実情を熟知しています。
問題発生時に直ちに、適切な事件処理にあたることができます。
これは企業内弁護士を雇用する大きなメリットと言えるでしょう。
企業内弁護士を雇うことで外部の弁護士に対して支払っていた弁護士費用を削減し、コストを安定させることができます。
企業が顧問弁護士に依頼する場合、決して安くない弁護士費用がかかります。
また、タイムチャージ制が採用されてることが多く、弁護士の作業時間によって弁護士費用が増大します。
企業内弁護士を雇用することで弁護士費用を削減することができます。
さらに、企業内弁護士に毎月一定額の基本給を支払うこととなるので、コストが安定します。
企業内弁護士を保有していることで、社会的に信頼される企業という印象を与えることができます。
企業内弁護士を抱えているということは、法令を遵守する意識や体制が整っているということです。
弁護士を社内に雇っていることをPRすることで、取引先や顧客からの信用がアップすることもあるでしょう。
企業が企業内弁護士を採用するデメリットとしてコストが増す場合があります。
前項の企業が企業内弁護士を雇用するメリットで「コストが安定する」と述べましたが、場合によっては、弁護士にかかるコストが増すことがあります。
企業内弁護士を抱えることで法律問題に直面しない場合も、基本給は支払わなければいけません。
もし全く弁護士の仕事が必要なかった場合は、企業内弁護士を採用していたことで、余分なコストがかかったことになります。
しかしコンプライアンスが重視される現代社会ではそのような事態は想定し難いかと思われます。
企業内弁護士を雇用するメリットと比べると、デメリットは小さいと考えられます。
近年企業内弁護士が増え続けていることから、
双方に大きなメリットがあると考えられます。
企業内弁護士として働く魅力は多々あり、企業内で出世するという弁護士人生も成功スタイルの1つとなるでしょう。
弁護士はは企業内弁護士を就職・転職先の1つとして検討されてみてはいかがでしょうか。
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