業界トピックス2020.09.09
パートナー弁護士とはマネジメントに関わる”経営弁護士”

法律事務所にいる弁護士は、「パートナー弁護士」と「アソシエイト弁護士」の大きく2つに分かれています。

この記事では「パートナー弁護士」についてを解説します。

パートナー弁護士とはマネジメントに関わる”経営弁護士”

「パートナー弁護士」とは法律事務所の職位の1つで、上位の役職です。

例えば、

  • 大規模事務所の経営者
  • 事務所長以外の共同経営者

などをパートナー弁護士と呼びます。

パートナー弁護士の扱いは各事務所で異なります

例えば、四大法律事務所の1つである「森・濱田松本法律事務所」では、パートナー弁護士といっても、パートナー・法人パートナー・外国法パートナーにわかれています。

大手事務所の共同経営者が多い

パートナー弁護士の多くは、大手事務所の共同経営者です。

その理由の1つは、大人数の弁護士が在籍する大手事務所ではマネジメントや経営を行う役割が必要であるためと考えられます。

少人数の弁護士事務所にパートナー弁護士は少ないです。

小規模の弁護士事務所で経営にあたる弁護士はパートナー弁護士ではなく、「代表弁護士」と呼ばれることが多いようです。

代表弁護士の1種といえる

代表弁護士はほかの弁護士を雇う弁護士で、「ボス弁護士」や「ボス弁」とも呼ばれます。

パートナー弁護士はアソシエイト弁護士を雇うので、代表弁護士の1種と言えます。

パートナー弁護士の分類

パートナー弁護士は事務所内での肩書きにすぎないため、地位や呼び方は事務所ごとに異なります。

一般的にパートナー弁護士は、

  • シニア・パートナー
  • ジュニア・パートナー
  • マネージング・パートナー
  • エクイティ・パートナー
  • ノン・エクイティ・パートナー

の5つに分類できます。

シニア・パートナーは、パートナーの中でも上位で、代表パートナーともいいます。実力・名誉共に最高峰といっていいでしょう。

シニア・パートナーになると、経営が執務の中心となります。

一般的にジュニア・パートナーとしての活躍が認められると、シニア・パートナーになることができます。

ジュニア・パートナーは、パートナーの中でも下位のパートナーです。

ジュニア・パートナーは、案件の獲得とアソシエイト弁護士への案件の振り分けが執務の中心となります。

アソシエイト弁護士からパートナー弁護士になるときに、まずジュニア・パートナーの役職に就くことが多いです。

マネージング・パートナーは、執行パートナーともいいます。企業でいうCOOのような地位と考えるとわかりやすいでしょう。

法律事務所の代表者が、単独で、マネージング・パートナーになることも多いです。

エクイティ・パートナーは、法律事務所に出資をしているパートナー弁護士です。法律事務所に出資をすることで、法律事務所が利益を上げた場合、配当を受けることができます。

エクイティ・パートナーは法律事務所に損失が生じた場合、弁護士自らリスクを負います。このように法律事務所の財政に貢献しているため、発言力が強いことが多いようです。

ノン・エクイティ・パートナーは、法律事務所に出資をしていないパートナー弁護士です。

パートナー弁護士とアソシエイト弁護士の違い

パートナー弁護士は上司、アソシエイト弁護士は部下の関係にあたります。

パートナー弁護士が受任した案件をアソシエイト弁護士に振り分け、共同で案件を処理します。

特定のアソシエイト弁護士のみを部下にするパートナー弁護士もいれば、案件ごとに異なるアソシエイト弁護士を部下にするパートナー弁護士もいます。

例外として、パートナー弁護士が単独で案件に取り組む場合もあります。

  • アソシエイト弁護士には処理できない高度で難解な案件
  • 信頼の厚いクライアントからの案件

などはアソシエイト弁護士に振り分けず、独自に案件の処理にあたります。

ここではパートナー弁護士とアソシエイト弁護士の違いとして、パートナー弁護士ならではの仕事である、

  • 事務所の経営
  • 案件獲得のための営業

の2つを紹介します。

事務所の経営に携わる

パートナー弁護士は、案件の処理以外に法律事務所の経営に携わります。

具体的には、

  • 支店の設立や海外展開
  • 弁護士の採用・人事
  • インターン学生の審査

等があります。

アソシエイト弁護士が経営に携わることは少ないです。

案件獲得のため営業することも

パートナー弁護士は、案件をアソシエイト弁護士に振り分けるため、自分自身で営業活動をすることがあります。

講演会を開催してその場で依頼を受けたり、実務本を執筆するなどの営業手法があります。

パートナー弁護士の報酬に自身で獲得した案件数を反映する事務所もあるようです。

▶アソシエイト弁護士とは事務所で働く”勤務弁護士”

パートナー弁護士になるには

パートナー弁護士になるには、

  1. アソシエイト弁護士からパートナー弁護士を目指す方法
  2. 法律事務所を開業する方法

の2つが考えられます。

1のアソシエイト弁護士からパートナー弁護士を目指す方法が一般的です。

特に大手事務所のパートナー弁護士になるには、アソシエイト弁護士からパートナー弁護士に昇格する方法が現実的です。

アソシエイト弁護士からパートナー弁護士を目指す

法律事務所に入所すると、アソシエイト弁護士からスタートします。

※中途採用の場合、パートナー弁護士として採用される場合もあります。

アソシエイト弁護士として経験を積み、パートナー弁護士に認められると、パートナー弁護士となることができます。

パートナー弁護士に昇格するまでの年数は、事務所ごとに異なります。

入所後3年程度でパートナー弁護士に昇格する事務所もあれば、15年程度でパートナー弁護士に昇格する事務所もあります。

一般的に、小規模の事務所ではパートナー弁護士に昇格するまでの期間が短く、大手の有名事務所ではパートナー弁護士に昇格するまでの期間が長いです。

パートナー弁護士に昇格できる弁護士の割合は、事務所ごとに異なります。

アソシエイト弁護士のほとんどがパートナー弁護士に昇格する事務所もあれば、アソシエイト弁護士のうち10人に1人しかパートナー弁護士に昇格できないような事務所もあります。

一般的に、小規模の事務所ではパートナー弁護士に昇格できる割合が大きく、大規模の事務所ではパートナー弁護士に昇格できる割合は少ないです。

参考:四大法律事務所のパートナー弁護士

入所すら難しい四大法律事務所のパートナー弁護士には、熾烈な競争を勝ち抜いた一部のアソシエイト弁護士のみがなることができます。

パートナー弁護士には、頭脳だけでなく、高度な案件を処理する体力・クライアントの信頼を勝ち取るコミュニケーション能力など様々な力が要求されます。

四大法律事務所のパートナー弁護士になるためには、アソシエイト弁護士として10年以上の経験を積む必要があります。

私企業や官公庁への出向と海外のロースクールやローファームへの留学を経てから、パートナー弁護士となる場合が多いようです。

例として、四大法律事務所の1つ、「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」を挙げます。

2020年1月発表の人事発表によると12名がパートナー弁護士に就任していますが、その多くが2003~2010年頃に入社されています。

パートナー弁護士になるまで、少なくとも10年の経験を経ることが必要であることがわかります。

法律事務所を開業する

自ら法律事務所を開業して、共同経営者の1人となり、自分の事務所でパートナー弁護士の地位に就く方法もあります。

この場合、大手法律事務所のパートナー弁護士とは異なり、自ら開業した事務所のパートナー弁護士になっても直ちに年収や案件が確保されるわけではありません。

ゼロからのスタートとなるため、パートナー弁護士という肩書き自体に特に意味はないでしょう。

まとめ

  • パートナー弁護士とは法律事務所の共同経営者で上位の役職にある弁護士
  • パートナー弁護士は上司、アソシエイト弁護士は部下の関係
  • パートナー弁護士ならではの業務は事務所の経営や営業活動
  • パートナー弁護士になるためにはアソシエイト弁護士から昇格する方法が一般的
  • 大手法律事務所でパートナー弁護士になることは難しい

この記事ではパートナー弁護士について解説しました。

パートナー弁護士は事務所内の職位の1つにすぎず、実際の役割や職務内容は各事務所によって異なります。

しかし、アソシエイト弁護士との関係性や職務の違いを理解しておくと良いでしょう。

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