業界トピックス2020.10.21
デューデリジェンスにおける弁護士の役割

企業がM&Aをしようと考えた場合、対象会社のリスクを確認・調査する必要があります。

このM&Aに伴う確認・調査手続きをデューデリジェンス(DD)と言います。

今回は依頼者からM&Aについて相談された弁護士の役割と、どのようにデューデリジェンスを行うのかを解説します。

デューデリジェンスとは

デューデリジェンス(Due Diligence)とは広義ではM&Aを含めた企業再編における適正価値を図るための確認、調査のことです。

ここでは一般的に弁護士に相談されることが多い、M&Aに伴うデューデリジェンスを説明します。

デューデリジェンスの目的と種類

それではまず、デューデリジェンスの目的と種類について説明します。

目的

M&Aにはコストが掛かります。

デューデリジェンスの最大は目的は、M&Aの対象会社がコストに見合う企業や事業であるかを確認・調査し、M&Aに伴うリスクを回避することです。

種類

デューデリジェンスには、

  • 法務デューデリジェンス:取引先の契約関係や訴訟状況等、法務リスクに関するもの
  • 財務デューデリジェンス:財務諸表の正確性や簿外債務・偶発債務の有無等、財務リスクに関するもの
  • 会計デューデリジェンス:会計基準や会計処理の差異等、会計リスクに関するもの
  • 税務デューデリジェンス:追徴課税の可能性や過去の税務処理等、税務リスクに関するもの
  • 人事労務デューデリジェンス:人件費や人事制度等、人事労務リスクに関するもの

など様々な角度からの確認、調査があります。

▶法務DD(デューデリジェンス)とは、意思決定に影響を及ぼす法律上の問題点・リスク・トラブルを調査すること

デューデリジェンスにおける弁護士の役割

デューデリジェンスで弁護士に求められるのは法的紛争の予防や解決です。

弁護士の主な役割は上記デューデリジェンスの種類のうち「法務デューデリジェンス」です。

※法務以外のデューデリジェンスが必要となれば各種類の確認、調査が可能な専門家の協力を要請するのが一般的です。

M&Aをした場合、合併や買収をした会社の契約や訴訟状態を承継します。

弁護士は、

  • 契約内容の適法性の確認
  • 訴訟の勝訴見込み

などM&A後のリスクを確認・調査します。

確認・調査の結果、契約内容の適法性に疑いがある場合や訴訟の敗訴見込みが高いなど依頼企業に大きなリスクがある場合、M&Aに反対する意見を述べることも弁護士には必要です。

しかし、確認・調査で対象となる企業や事業の全てを把握するのは困難です。また、相手方の企業等から依頼企業の情報が洩れる可能性もあります。

そこでデューデリジェンスの一環、前提としてM&Aの対象となる相手企業との間で情報開示に関する基本合意書や秘密保持契約書の作成・締結を行うことも弁護士の役割です。

基本合意や秘密保持契約の締結後は、

  • 相手方にM&Aの検討に必要な資料の開示請求
  • 開示された資料内容の検討
  • 不明な点や法的リスクの確認

が弁護士の役割です。

リスクや問題点が判明した場合、弁護士は相手方に対して是正の要求や予防対策の検討を行います。

デューデリジェンスの結果M&Aに至った場合、弁護士は

  • 契約書の作成や締結
  • 法的に必要な手続を依頼企業に指南

などを行います。

まとめ

M&Aにはデューデリジェンスが必要不可欠です。

デューデリジェンスにおける弁護士の主な役割は広く、M&Aの成功は弁護士の存在が大きく左右します。

以上、M&Aに伴う法務デューデリジェンスを中心に弁護士の役割を解説しました。

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