業界トピックス2020.10.24
エクスターンシップとは短期間で行われる就業体験プログラム

ロースクール生や法曹を目指す人はエクスターンシップという言葉を耳にしたことがあると思います。

今回は、

  • エクスターンシップでは何を行うのか
  • インターンシップやサマークラーク、ウィンタークラークとの違い
  • エクスターンシップに参加するメリットやデメリット
  • エクスターンシップに参加するにはどうしたらいいか

などエクスターンシップについて基礎から解説します。

エクスターンシップとは法科大学院生が行う短期間の就業体験プログラム

エクスターンシップとは、法科大学院のカリキュラムの一環として行われる短期間の職業体験プログラムのことです。

法科大学院生が法律事務所や企業の法務部などで法律を使う仕事を体験します。

法律事務所で弁護士の仕事を経験することが多いです。

※一般的に大学生や大学院生が一般企業や官公庁で短期間職業体験をするプログラムをエクスターンシップといいます。この記事では、法科大学院で実施されるエクスターンシップに限って説明します。

エクスターンシップとサマー/ウィンタークラークとの違い

エクスターンシップとは別に、サマークラークやウィンタークラークと呼ばれる法律事務所での仕事体験プログラムがあります。

ここではエクスターンシップとサマークラーク・ウィンタークラークとの違いとして、

  • 参加者
  • 目的
  • 給与の有無
  • 単位の有無
  • 時期
  • 期間
  • 場所

などをあげて解説します。

サマークラークとは、夏休み中に法曹を目指す大学生や法科大学院生が法律事務所での職務を体験するプログラムです。

ウィンタークラークとは、予備試験合格発表後に予備試験合格者が法律事務所での職務を体験するプログラムです。

参加者

エクスターンシップの参加者はロースクール生です。

サマークラークの参加者は法曹を目指す大学生やロースクール生、ウィンタークラークの参加者は予備試験合格者です。

目的

エクスターンシップの目的はロースクール生が実務の現場で生きた法律を見ることで、見聞を広め、将来をイメージし、司法試験に対するモチベーションを向上することなどにあります。

サマークラークとウィンタークラークの目的は、主に就職活動にあります。

サマークラークやウィンタークラークに参加した学生は法律事務所に自分をアピールします。法律事務所側も学生を審査しており、プログラム終了後に内定が出されることもあります。

エクスターンシップは純粋に実務を知るために実施され、エクスターンシップでお世話になった法律事務所や企業に就職することは少ないです。

給与の有無

エクスターンシップは法科大学院教育の一内容として行われるため、給与は支給されません。

一般的にサマークラークでは給与が支給され、ウィンタークラークでは支給されません。

単位の有無

エクスターンシップは法科大学院の授業の1つであるため修了すると法科大学院の単位がもらえます。

一方、学生が個人的に申し込んで参加するため、サマークラークやウィンタークラークを終えても大学や法科大学院生の単位はもらえません。

時期

エクスターンシップは法科大学院の夏季休暇又は春季休暇中に行われます。ロースクールの授業が無いときに集中的に実施されます。

サマークラークは大学や法科大学院の夏季休暇中、ウィンタークラークは予備試験合格発表後の11月末~2月にかけて行われます。

期間

エクスターンシップの期間は1週間から2週間です。長期間で沢山の実務経験を積むことができます。

サマークラークの期間は5日間程度、ウィンタークラークの期間は2日間程度でエクスターンシップと比べると短期です。

場所

エクスターンシップは、

  • 全国の法律事務所
  • 一般企業
  • 官公庁
  • 民間団体
  • 海外の企業

など様々な場所で実施されています。

サマークラークとウィンタークラークの場所は法律事務所で、特に東京や大阪など都市の法律事務所で開催されます。

▶サマークラークとは夏に行われる法律事務所体験のこと

▶ウィンタークラークとは冬に行われる法律事務所体験のこと

法律事務所でのエクスターンシップ

ここからは法律事務所でのエクスターンシップの内容を具体的に紹介します。

参加者 法科大学院生のうち参加希望者
業務内容 判例や法律のリサーチなど
時期 夏季休暇又は春期休暇
期間 1週間から2週間
勤務時間 午前10時~午後7時(9時間)
場所 全国各地の法律事務所
給与・手当 交通費のみ支給

一般的な法科大学院で開催されている法律事務所でのエクスターンシップのプログラム内容は表の通りです。

参加者

参加者は法律事務所を派遣先として希望した法科大学院生です。各事務所に1人のことが多いです。

四大法律事務所などの大規模な事務所では2~3人が参加することもあります。

業務内容

エクスターンシップで行う業務内容は法律事務所によって異なります

一般民事・刑事・企業法務など、それぞれの事務所が得意としている分野の法律事務を任されることが多いです。

裁判所に行ったり、依頼者との相談に同席したり、裁判書面を作成したりします。

簡単な判例や法律のリサーチは任されやすいようです。

時期

エクスターンシップは夏季休暇または春季休暇中に行われます。授業がないときに集中的に業務を体験します。

期間

エクスターンシップの期間は1週間~2週間程度です。長い時間をかけて弁護士の仕事を知ることができます。

勤務時間

エクスターンシップ中の勤務時間は事務所で働く弁護士に合わせることがほとんどで10時~19時が一般的です。

場所

全国の法律事務所の中から、各法科大学院生が希望した事務所でエクスターンシップが行われます。

東京のロースクールに通っていても、北海道や沖縄の法律事務所に行くことは可能です。海外の派遣先を用意しているロースクールもあります。

給与・手当

エクスターンシップではあくまで授業として仕事を体験するため、給与は支給されません

交通費や食事代は原則として参加者負担ですが、事務所が負担してくれる場合もあります。

エクスターンシップのメリットとデメリット

エクスターンシップの内容について解説しました。

  • 参加者がエクスターンシップに参加するメリットとデメリット
  • 事務所側がエクスターンシップを開催するメリットとデメリット

にはどのようなものがあるのでしょうか。

以下で詳しく説明します。

参加者側

参加者の最大のメリットは法律を使った仕事を生で見ることができることです。

実務を知ることで、法律が身近になりますし、進路を決める資料にもなります。法律を勉強するやる気も増すでしょう。

一方でエクスターンシップに時間を割いて、授業の予習復習や司法試験の勉強が疎かになってしまう恐れはあります。

受け入れ側

受け入れ側(事務所側)はエクスターンシップを開催することで、人手や時間などのコストがかかるというデメリットはあります。

一方で、担当弁護士は法科大学院生を指導することで、教えるスキルがアップするメリットが考えられます。

エクスターンシップに参加するには

エクスターンシップに参加するためには、

  1. 法科大学院に合格・入学する
  2. エクスターンシップの履修を申請する
  3. 派遣先を決める

という3つのステップが必要です。

法科大学院に合格・入学する

エクスターンシップは法科大学院生の特権とも言えます。

大前提、エクスターンシップを開催している法科大学院の入試を受けて合格し、入学手続を経て入学する必要があります。

エクスターンシップの履修を申請する

エクスターンシップは必修科目でないことがほとんどです。

そのため履修登録の際に、エクスターンシップの履修を申請する必要があります。

派遣先を決める

履修が許可されたら派遣先を選択します。基本的には希望した派遣先に行く事ができます。

四大法律事務所などの大手法律事務所は人気で抽選になる事も多いです。また、地方や海外は枠が少ないため抽選になる事があります。

抽選に漏れてしまった場合、次順位の希望先に行くことになります。

まとめ

  • エクスターンシップとは法科大学院生による短期間の職業体験
  • エクスターンシップは法科大学院のカリキュラムの一つとして行われる
  • エクスターンシップでは法律事務所だけでなく一般企業や海外にも行くチャンスがある
  • エクスターンシップ中は派遣先でそれぞれの業務に取り組む

以上、エクスターンシップについて解説しました。

通っているロースクールでエクスターンシップに参加できる場合、参加を検討してみても良いでしょう。

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