業界トピックス2020.11.18
弁護士の副業可否とメリット・デメリットを解説

弁護士の本業は法律事務ですが、テレビ番組に出演し法律相談をしている弁護士を見たことがある方も多いでしょう。

また、司法試験の受験予備校の講師の多くは弁護士が務めています。

司法制度改革によって弁護士の数が急増している中、本業での収入が下がり、本業以外での収入を得ようとする弁護士も増えているようです。

この記事ではそもそも弁護士は副業が可能なのか、副業のメリットとデメリット等について解説します。

弁護士は副業可能

副業とは一般に本業以外で収入を得るために行われる仕事を指します。

職業によっては副業が禁止されているものもあります。

例えば、国家公務員は、公務以外の業務に従事することや自営業をすることが原則として禁止されています(国家公務員法103条、104条)。

弁護士は弁護士法上、副業を禁止する規定はなく、副業することができます

しかし弁護士が副業をする場合、所属弁護士会への届出義務がある(弁護士法30条)などいくつか注意すべきポイントがあります。

弁護士が副業するときの注意事項

弁護士は副業可能とはいっても無制約でできるわけではありません。

そこで、弁護士が副業するときの注意事項として、

  • 就業規則を確認する
  • 弁護士会に届出をする
  • 届出をすると名簿に載る

の3点を確認していきます。

就業規則を確認する

自身が所属する法律事務所や企業の就業規則を確認しましょう。

弁護士法で禁止されていなくても就業規則で禁止されていれば、懲戒処分の対象になる等、所属する組織上問題行為となります。

弁護士会に届出をする

弁護士法上、所属弁護士会への届出義務があります(弁護士法30条)。

よって、副業をする際には所属弁護士会への届出を事前に必ずしましょう。届出ですから、出せば受理されます。

届出事項は、

  • 自ら営利を目的とする業務を図ろうとするとき:商号及び当該業務の内容
  • 営利を目的とする業務を営む者の取締役、執行役その業務を執行する役員又は使用人となろうとするとき:その業務を営む者の商号若しくは名称又は氏名、本店若しくは主たる事務所の所在又は住所及び業務の内容並びに取締役になろうとするときはその役職名

です(営利業務の届出等に関する規程第2条)。

営利を目的とする業務を含む者が法人である場合、当該法人の登記簿謄本を添付します(営利業務の届出等に関する規程第3条)。

届出をすると名簿に載る

弁護士から副業の届出を受けた弁護士会は名簿を作成し誰にでも閲覧できる状況しなければなりません(弁護士法30条2項)。

したがって、依頼者は自身が依頼をしている弁護士が副業をしているのか否かを確認することが可能です。

わざわざ弁護士会に足を運び弁護士が副業をしているのか否かを確認するような依頼者は少ないと考えられますが、確認できる状態になっていることを認識しておきましょう。

弁護士が副業するメリットとデメリット

ここでは、弁護士が副業するメリットとデメリットを考えていきます。

メリット

弁護士が副業するメリットとしては、

  • 収入が増える
  • 本業以外での人間関係が構築できる
  • 本業以外での知識や経験を得ることができる

等が挙げられます。

特に本業以外での人間関係の構築は、本業への相談や依頼にも繋がるでしょう。

デメリット

弁護士が副業するデメリットとしては、

  • 本業が疎かになる可能性がある
  • 休日等が少なくなる
  • 弁護士としての評判を下げる可能性がある

等が挙げられます。

本業が疎かになった結果、本業への相談や依頼が少なくなってしまうようになると本末転倒です。

「評判を下げる」に関しては、副業の内容が弁護士の使命や弁護士倫理に反するような場合、弁護士としての評判を下げてしまい本業にも悪影響となる可能性があります

弁護士の副業の例

弁護士の副業としては様々なものが考えられますが、例として、

  • 講師
  • 書籍出版
  • テレビやラジオへの出演
  • YouTuber

の4つ挙げて紹介します。

講師

講師は、弁護士としての肩書や法的知識を活かして他人の指導をします。

典型事例としては、

  • 受験予備校で受験生の指導
  • 出身大学や出身法科大学院で学生の指導

があります。

講義は土日や平日の夜等が多く、本業に支障が生じないようなスケジュールを組むことが可能です。

書籍出版

書籍出版は、弁護士としての肩書や法的知識を活かして読み物として世間に広めます。

特定の分野で顕著な成果を上げている等であれば、出版社から依頼が来ることもあるでしょう。

出版されれば、書籍が売れた分は収入となります。

書籍出版より負担の軽い副業として、弁護士としての肩書や法的知識を活かした記事を執筆するライター業もあります。

ライターの場合、記事1件につきいくらという形で報酬を得られます。

テレビやラジオへの出演

テレビやラジオ等のマスメディアへの出演し、弁護士としての肩書や法的知識を活かして社会問題等に対する法的見解を示します。

社会的に有名な事件の代理人弁護士を務めた等の実績があれば、マスメディアから依頼が来ることもあるでしょう。

また、マスディア関係者に知り合いがいれば、弁護士として一般的な法的見解を示すことを求められるような依頼が来ることもあるでしょう。

出演した際の評価が高ければ、定期的な出演依頼につながることもあります。

YouTuber

弁護士としての肩書や法的知識を活かしてYouTubeに動画を配信し話題を提供します。

  • チャンネル登録者数1,000人以上
  • 過去1年間の動画再生時間4,000時間以上

といった条件を充たせば、YouTubeで配信した動画から広告収入を得ることができます。

チャンネル登録者数や動画再生時間を増やすには定期的な動画配信が必要となりますので、動画撮影や編集等で一定の作業が必要です。

自身が定期的に配信できるネタがあれば、空いた時間を有効に利用できる収入源となるでしょう。

まとめ

弁護士は所属弁護士会への届出により副業が可能です。

しかし、弁護士は基本的に依頼者の人生を左右し得る重要な職務です。また、弁護士が行い得る副業には様々なものがあります。

したがって、副業をする際には本業に支障のないもの、支障のない範囲で行いましょう。

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